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悪いのはどれだ

by 唐草 [2020/06/30]



 キャッシュレス決済もだいぶ浸透してきた。政府の還元サービスの効果もあったかもしれないが、それ以上にコロナ対策の一環として現金を避ける風潮が押し広げた感がある。遠い将来に経済史を学ぶと日本におけるキャッシュレス決済への転換点としてコロナ禍が挙げられていても不思議はない。
 ぼくの生活もキャッシュレス化が進んでいる。コンビニではSuicaで済ましているし、近所のスーパーはクレカ払いが普通になった。小さなプラスチックカードを出すだけですべてが終わる。スマホを駆使したQRコード決済を利用しなくたって十分にキャッシュレス化の波に乗れている。
 とは言え、完全にキャッシュレスで完結できないのも事実。どうしても現金が必要になる場面があるし、なにより現金が手元にある安心感に勝るものはない。ぼくらが福沢諭吉の描かれた紙切れに寄せる信頼の大きさを改めて実感している。
 昨日は出勤したついでに職場のATMで生活費をおろそうとしていた。だが、ぼくの目論見は露と消えた。
 ATMがキャッシュカードを受け付けてくれなかったのだ。何度入れても「金融機関に確認をしてください」というメッセージが出るだけだった。このメッセージを目にしたぼくは、相当焦ってしまった。頭の中では、「口座が不正利用されて凍結されてしまったのではないだろうか?」とか「キャッシュカードが複製複製されて利用停止を食らってしまったのではないか?」などと悪い事に巻き込まれた可能性ばかり次々と浮かんでくる。
 ちょうど通帳を持っていたので、急いで通帳記入を行った。印字された数字は想定通りだったし、不正な入金や出金の痕跡もなかった。なにより通帳記入ができるということは、口座が生きている証拠である。最悪の事態は避けられたようだ。単純にキャッシュカードが壊れただけのようである。
 そして今日、ぼくはキャッシュカードを作り直しに銀行へと向かった。窓口に問題を訴える前にもう一度エラーを確認しようとATMにカードを滑り込ませた。
 ところが、事態は予想外の展開を見せた。何の問題もなく出金できたのだ。
 つまりカードは無事だった。悪かったのは昨日使った職場のATMだ。ATMのカードリーダーの故障なんて展開は、思い浮かびいいもしなかった。