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rain on everyone’s parade

by 唐草 [2020/05/28]



 ゲーム『Fallout 76』で多くのユーザが再来を待ち望んでいた季節イベント「ファスナハトパレード」が度目の開催となった。
 「ファスナハト」はドイツ系の人々の間で親しまれている実際のお祭りで、奇妙な仮面をかぶって春の訪れを祝うそうだ。ハロウィンの春版という感じだが、日本での知名度は無いだろう。ぼくもゲームを通して初めて知った。
 独特の世界観が売りのFalloutには珍しく、ゲームのファスナハトも仮面を付けて練り歩くだけのイベントだ。強いボスが出てくるわけでもなく、本当に他のプレーヤーと小さな街を練り歩くだけである。地味なイベントだというのはプレーしているぼくも感じている。
 低いゲーム性にも関わらずファスナハトは、ハロウィンと双璧をなす人気イベント。ぼくも再来を楽しみにしていた。簡単だからこそ、レベル一桁の初心者プレーヤーから、果てはもうすぐ4桁に達しそうな廃人まで同じようにワイワイと騒げるのが人気の秘訣。これぞマルチプレーヤーの醍醐味である。
 だが、楽しいファスナハトの再来は波乱に満ちていた。
 大型アップデートの遅延で開催が本来の3月から5月へと延期されていた。コロナの影響もあるので、これは仕方がない。問題だったのは、ここから先の展開だ。
 5/26午前1時、イベントは始まった。これは予定の1時間前という不意をつくスタートだった。嬉しい誤報かと思いきや、イベントには進行不能になるバグが含まれていた。その結果、本来の開幕時間にはイベントの中止となっていた。この展開にはバグと延期に慣れた歴戦のプレーヤーも大いに肩を落とすこととなった。
 翌日、再開は5/28午前1時と発表された。予想外の素早い対応に好感を示す人が多かった。こうしてファスナハトへの期待はまた高まっていった。
 そして5/28午前1時を迎えた。
 だが、何も起こらなかった。予定時刻を過ぎてからようやく「作業が遅れている」とのアナウンスが出た。ぼくらプレーヤーは、またしても裏切られることになった。
 特にアナウンスがないまま5/28午前3時からイベントが唐突に再開した。今度は、バカげたパレードがちゃんと動いている。仮装をしてのどんちゃん騒ぎは楽しいものだった。
 期待と裏切り。プレーヤーたちの気持ちを翻弄し続けたイベント開幕だった。まだほとんど遊んでいないのにクタクタである。