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リソース管理

by 唐草 [2020/03/20]



 ゲームジャンルは、一般的にアクションやRPGみたいな分け方をする。これは遊びの種類の区別だ。スポーツなら球技と陸上で分けているような大分類と同じだ。ゲームが複雑化した今、昔ながらの区分だとゲームの本質を説明できないこともあるだろう。
 同じ球技でも野球とサッカーでは必要な技術も身体能力もまるで違う。道具や競技場で区分すると野球とサッカーの違いは明確になるが、それでもラグビーとサッカーの違いは十分に説明できない。
 もしかすると大分類では全然違う区分になるが、必要な戦略性が類似した競技もあるかもしれない。体力の温存の仕方や駆け引きのやり方が、サッカーに似た陸上競技があっても不思議はない
 同様にゲームでもアクションとRPGぐらい離れていても共通の考え方が必要なものがある。そういう要素をゲーム性と呼ぶのだろう。
 ゲーム性という視点から自分が好きなゲームを考えてみると、一般的なゲームジャンルの枠を超えた共通点が見えてくる。ぼくが楽しんでいるのは、瞬発的な操作性でも熟考して一手を決める戦略性でもない。
 ぼくが一番心血を注いでいるのは、ゲーム内のリソース管理だと断言していいだろう。
 RPGだったら、装備を整えるためにどれぐらい稼ぐかを考えるのが楽しい。FPSだったら、拾える弾を無駄にしないように複数の銃を切り替えながら戦うのが楽しい。必要になってからお金や素材を集めるのではなく、必要なときにすでに用意されている状態が好きなのだ。自分の予想に基づいて備蓄したリソースを活用して、余裕を持てボスを撃破することに無上の喜びを感じるのだ。
 こんな具合にリソース管理が好きなぼくだが、それが全面に押し出されているゲームは好きではないという天の邪鬼な面もある。歴史シミュレーションは好きじゃないし、弾薬数などが厳しく限られているサバイバルゲームも好きじゃない。リソース不足にイライラしてしまう。
 この違いを理解してもらうのは難しいかもしれないが、ぼくの中ではまったく別のゲーム性なのである。食いつなぐために小銭をかき集めるのと、溜め込んだお金で贅沢するのぐらい違う。
 些細なさじ加減の差が、ゲーム性に大きな影響を与える。自分好みのさじ加減を見つけるのは、とても難しい。