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テレ...[遅延]...ワーク

by 唐草 [2020/03/04]



 不謹慎としか言いようがないが、ぼくにとって目に見えないコロナウィルスに社会が怯えている現状がとても心地良い。それは出勤しなくて済むからに他ならない。
 ぼくの仕事は基本的にコンピュータさえあればどうにでもなる。職場だろうと自宅だろうと、あまつさえはスタバだろうとどこで仕事をしようとも変わらない。どこでやっても同じことをするのであれば、もっとも快適な場所で作業をするべきだし、不快な場所へ移動のために時間を割くのも無駄であると考えている。だから、普段から出勤することにあまり意義を見いだせていなかった。
 そんな働き方のぼくからすると、ここ数週間のテレワーク推奨の動きは大歓迎であった。コロナウィルスが終息した後も、このままずっとテレワークで済むことはテレワークで片付けようという意識が残り続けることに期待している。
 ぼくがテレワークでもすべての作業を滞り無くこなせているのは、ソフトウェアの力を借りている部分が大きい。リモートデスクトップアプリを使うことで、職場にある自分のPCをどこからでも利用できる。むしろリモートデスクトップアプリがなければ、ぼくのテレワークは成立しないとさえ言える。
 とは言え、リモートデスクトップアプリを使えば完璧に実機の前に座っているのと同じではないのも事実だ。ネット回線越しにPCを操作するというのは、職場にあるPCのデスクトップ画面の生中継を見ながら作業しているようなものである。PCの前で直接操作するのと比べると、どうしても遅延が発生してしまう。
 キーボードを叩いても一瞬遅れて文字が出る。マウスカーソルも慣性が働いているかのようで目的の場所で止めるのが難しい。ホイールでスクロールをすると1画面分ぐらい余計に進んでしまう。これらの感覚は、まるで分厚いビニールに包まれたコンピュータを操作しているようである。
 ぼくの操作がネット経由で職場に送られ、結果を動画として送り返してくる。この間の遅延は1秒にも満たない。たぶん0.2秒ぐらいだろう。たったこれぐらいのわずかな遅延でも、ストレスを蓄積させるには十分な時間なのである。
 この遅延が解消されない限り、真にクラウドな時代はやってこないだろう。あと2年ぐらいは我慢かな?