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No カイロ

by 唐草 [2020/01/16]



 寒いのがキライなぼくは、冬を迎えると毎年さまざまな防寒対策を講じてきた。
 家を出る前に熱めの白湯を飲んで体を内側から温める。ヒートテックのような発熱素材のインナーを身につける。冷たい空気を直接吸い込まないようにマスクやマフラーを活用する。そしてもうひとつ忘れてはならない対策がある。
 それが使い捨てカイロの利用だ。
 自他ともに認める腹弱男のぼくは、長年冬の朝に苦労してきた。ただ単に厚着をするだけではどうしてもお腹の調子が不安定になる。ときに冷や汗を垂らして途中下車してまでトイレに駆け込むことすらあった。
 でも、それはもう過去の話。使い捨てカイロを腹に貼るようにしてからは、冬の朝の腹痛に怯えることはなくなった。寒さに抗うには、化学の力を借りて直接温めるのがもっとも効果的だったのである。
 今年の暖冬傾向は、ぼくの貧弱なお腹にも大きな影響を及ぼしている。例年だったら12月の上旬頃から早起きの必要がなくなる1月の中旬までの間、ぼくの腹にはドラえもんの4次元ポケットのように使い捨てカイロが貼り付けられている。
 今日が今期最後の早起きの日だったのだが、今年は今日までに1度もカイロを使っていない。ただの1枚も使っていないのだ。ぼく自身の耐寒性能が向上した結果だったら嬉しいのだが、そうではないだろう。先にも述べたように絶対に暖冬の影響だと確信している。
 暖冬と言えども日の出直後の午前7時頃は寒い。それでも氷は張っていないし、霜も降りていない。ほんの数度の差が季節の風景を大きく変えるように、ぼくの情けない腹にも大きな変化をもたらしている。今年の気温ならカイロなしでもぼくの腹はギリギリ耐えてくれるようだ。
 アメダスなどで早朝の気温を確認すると寒い日でも3℃ぐらいある。例年、氷点下の風を切って自転車を進めることがあった。それと比べたら今年の冬は、南国リゾートのように甘く優しい。ぼくのお腹も大喜びである。
 このままの気温が続けば、カイロを使用せずに冬を乗り切ることができるだろう。これが地球温暖化のもたらした結果だとしたら、ぼくは温暖化に南国風の花輪でも贈ってやりたい。なんだか暖冬の日が1日増えるごとに地球温暖化大歓迎な気分が高まっていく。平年並みの冷たく寒い気温で頭を冷やす必要があるようだ。