by 唐草 [2019/12/24]
ここのところテンキーを使って数字を入力しようとすると妙な挙動を示すことが何度も起きていた。その原因は、とても単純なものだった。キーボードのNum Lockがオフになっているからに過ぎなかった。テンキーの左上あたりにあるNum Lockを1回押せば、LEDが光ってすべて元通り。なんの問題もなく、いつものように数字を入力することができる。
ところが、ぼくはこの状況に満足できないでいた。なぜならNum Lockが切れてしまう根本の原因にサッパリ心当たりがないからだ。
ぼくはテンキーを使って数字を入力する。だから、購入するキーボードは大きなフルキーボードだし、PC起動時にテンキーが有効になるように各種設定をいじっている。だから、PCを起動させたときは絶対にテンキーが有効になっている。また、PCを使っている最中に自発的にNum Lockを切ることは絶対にない。もちろん間違って押してしまうこともあるかもしれないが、そんなミスが連日続くとも思えない。
このことから推理を進めると、勝手にNum Lockが切れてしまっているようにしか見えない。
キーボードの故障だろうか?それとも何かのソフトが悪さをしているのだろうか?いくら考えても、まったく心当たりがない。大した問題ではないとはいえ、どうにも気持ちが悪い。
考えても何の進展もないまま時間だけが過ぎていく。結局、ぼくがPCの前でにらみを効かせている間、1度たりともNum Lockが切れることはなかった。偶然が重なっただけなのだろうか?
原因が分からないので釈然としない気分だったが、夜も更けたので寝ることにした。
照明を消してもぼくの部屋は明るい。特にラズパイを導入して以来、24時間ラズパイをつけっぱなしにしている。このせいで、机の上は小さなクリスマスツリーでも置かれているように赤、緑、青のLEDが煌々と輝いている。特に青いLEDが眩しく、天井を青く照らすほどだ。この青色が輝いていると明るすぎて寝られないので、ぼくはいつも消して寝ている。
ラズパイの電源の赤色LEDに照らされながら、ぼくはぐっすりと寝た。そして、夜が明けた。
起きてみると、今朝もやはりNum Lockがオフになっていた。怪現象は夜中にだけ起きるのか?違う、違う。そうじゃない。ぼくはようやくNum Lockをオフにする犯人の正体を突き止めることに成功した。