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夏休みとノートPC

by 唐草 [2019/08/08]



 明日からお盆休みである。久しぶりに雇われの身になって1回目の夏休みである。自称フリーランスとして10年ぐらい活動していた間は、明確な夏休みなど存在しなかった。これは夏休みを取れほど忙しかったという意味ではない。自分の判断で「今日から夏休みだ!」と宣言すれば無限に続く夏休みを得ることができた。そのため、始まりと終わりと誰かに決められた夏休みが存在しなかったということである。
 心のなかで願えば、毎日が夏休みだったのだ。これはとても自由で夢のような生活に思えるかもしれない。でも、自分自身で夢から覚める覚悟を決めないと、あれよあれよという間に真のニートへの転がり落ちていく。オンとオフを自在に切り替えられる自信がない人にはオススメできない生き方である。
 さて、首にひもをつけられた今年の夏休みは何をしよう?ここ最近は職場に引きずり出されるオンの時間が続いていたので、完全なるオフの時間にしたいと願っている。携帯の電源はずっと切っておくし、メールの通知も切る。そして、ただひたすらにすべての時間をゲームと自転車とPCのためだけに費やすのだ。ぼくの死亡説が広まるぐらい世間と隔絶されたオフを過ごしたいと願っている。実に素晴らしい夏休みの計画である。ぼくは自分のことを「何もしないことの達人」だと自負している。達人として、特別なことは何もせず深海に潜む軟体動物のようなオフを満喫するつもりである。
 だが、ひとつだけぼくを悩ませている問題がある。
 夏休み期間に職場で使っているノートPCを自宅へ持ち帰るかで逡巡しているのである。仕事をしようと考えているわけではない。ハイスペックなノートPCを持ち帰ったほうが、趣味のPCいじりに没頭できるのではないかと考えているのだ。ノートPCなら部屋が熱くなることもないし、どんな姿勢でもすぐに使える。快適なPC環境をもたらしてくいることは間違いない。
 でも、現実的に考えて膝の上でPCを使うことはないだろう。それにMacBookの空気の抜けたプチプチのような低品質なキーボードは、叩いていて気持ちの良いものではない。きっといろいろな機器をタコ足配線のようにつないでデスクトップPCのように使うことになる。だったら自宅のMac proと同じじゃないか。何よりこの暑い中、汗水たらして重いノートPCを持ち帰るのが最大の苦行である。
 ノートPCを持ち帰るのと持ち帰らないのでは、どちらがぼくにとって有意義な夏休みをもたらしてくれるのだろう?決断まであと数時間。