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ガラケー禁止

by 唐草 [2019/06/25]



 バスや電車といった公共交通機関は、現代日本になくてはならない存在だ。明日からJRが消滅したら日本は崩壊するだろう。ちょっと遅延しただけでも社会に大きな混乱が生じている。公共交通機関はただの輸送網という域を超えてライフラインに近い存在になっていると言えるだろう。
 針の穴に糸を通すように精緻で過密なダイヤで様々な乗り物が移動している。ついつい忘れがちだが、この奇跡のような運行スケジュールは公共交通機関を運営する多くの人々の努力によって成り立っている。
 ただ、他の国で日本流の公共交通機関運営方法を模倣したとしてもきっとうまくいかないだろう。現に日本流の鉄道システムを導入したもののうまくいっていない国もあるという。成功のためには、「勤勉さ」という言葉で塗り固められた隷属とでもいうべき支配関係が必要だろう。それは駅員などの運営側の人々に限った話ではない。ぼくら乗客の方にもマナーという形で様々なことが求められている。
 定刻通りに目的地へ付きたいというシンプルな願いのために、ぼくらはどれだけのことに従い、どれだけのことを我慢しているのだろうか?呼吸するのも困難なほどの満員電車に押し込まれ「飲食はするな」「携帯電話で通話をするな」とか様々なルールを押し付けられている。
 今日、バスに乗っていたら壁に貼られた1つのアイコンが目に入った。そのアイコンは、赤丸の中に赤い斜線が1本入った車両通行止めの看板にそっくりだった。違いは、白い部分に紺色の携帯電話が描かれていることだけ。きっと車内での携帯電話使用禁止を告げるサインなのだろう。
 だが、若い大学生で混雑する車内を見回すと多くが死んだ魚のような目でスマホを見つめている。携帯電話の描かれたアイコンは、電話機そのものの使用を禁じるものではなく通話を禁じたものなのだろうか。
 それにしても車内通話禁止のマナーっていつまで続くのだろうか?電話で話しているよりずっとうるさい会話をしている連中なんて大勢いる。日本のローカルルールを知らずに電車内で電話している外国人観光客を見かけることも少なくないが、ぼくはうるさいと感じたことは多くない。よっぽど運動部の男子高校生の群れのほうがやかましい。これだけスマホが普及した現在、もう通話禁止のルールは時代遅れなのではないだろうか?
 そんなことを考えていたらある事実に気がついた。
 禁止マークの中の携帯電話には番号ボタンが描かれていた。しかもアンテナまで生えている。これって20年ぐらい前の第2世代携帯電話だ。ひょっとして、このアイコンはガラケー使用禁止のサインなのではないだろうか?時代遅れ禁止という新しいマナーの誕生である。