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イタリア代表

by 唐草 [2019/02/24]



 日本人であるぼくがパンを思い描いても、頭に浮かぶのは食パンだけ。「他にはなにがある?」と追加で質問されてようやく他のパンのことを考え出す。ぼくの頭に思い浮かぶのは、メロンパン、アンパン、カレーパンというような菓子パンばかり。パンのことを考えていたのかやなせたかし先生のことを考えていたのか判断に困るような連想しかできない。
 世界には様々なパンがある。ヨーロッパの料理番組を見ていたらぼくの知らないパンがたくさん出てきた。どうやら国ごとにその国を代表するパンが存在するようである。日本でなじみのあるのは、フランス代表の細長く硬いバゲットと三日月形がオシャレなクロワッサンぐらいだろう。なぜかフランスが優位なようだ。イギリスパンとかドイツパンとかの専門店があるが、イギリスパンはただの食パンにしか見えないし、ドイツパンはねじられた形が印象的なプレッツェルぐらいしか思いつかない。
 じゃあ、イタリアを代表するパンは何か知っているだろうか?ピザやスパゲッティなど多くのイタリア料理が、ぼくらの生活のそばにある。でも、イタリアパンと言われてもまったく何の印象もない。ちょっといいイタリアンレストランで食事をしたときに丸っこいパンにオリーブオイルを塗って食べた記憶があるが、その時は手のしている丸っこいパンがイタリア代表だなんて夢にも思わなかった。
 イタリアを代表するパンはいくつかあるが、「チャバタ」というのがもっともメジャーなパンだそうだ。ぼくがオリーブオイルを塗って食べたのがチャバタだったはずだ。でも、メインディッシュにしか関心が向いていなかったので、オリーブオイルを塗って食べたこと以外、味も食感も何も覚えていない。
 改めて「これがイタリアパンだ」と認識してチャバタを食べてみたい。でも、耳馴染みのないこのパンはどこに行けば買えるのだろうか?ネットで調べてみたら、身近な場所で買えることが判明した。
 売っているのは、最寄り駅に新しくできた意識が高そうなパン屋だった。意識が高いだけならいいのだが、値段も高いのでオープン以来一度も買ったことがなかった。メロンパンが300円近いとか住む世界が違いすぎる。でも、そういう違う世界に行かないとイタリアパンには出会えないらしい。
 見るからにコンビニの菓子パンしか食べていなさそうな風貌のぼくが、店に入って平気だろうか?店員にトングで耳をつままれ、店の外に追い出されたりしないだろうか?意識が高そうな人々に怯えながらパン屋へ足を踏み入れた。
 予想外に店の中を2周もする羽目になってしまった。だって、チャバタがどこにもないんだもん。店のWebには確かに作っていると書いてあったのだが、現物は置いてなかった。品切れになっていそうな棚もなかったので最初から作っていないのだろう。
 多摩地区の意識高い系なんてクロワッサンで満足しちゃうんだな。イタリアパンへの道は遠い。