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サバイバルゲーム

by 唐草 [2018/04/15]



 東西5km・南北4km程度の小さな島を舞台に島民から逃げるサバイバルゲームっておもしろそうだと思わないだろうか?仲間は一人もいない。食料は当然のことながら衣服なども現地調達。自分を追ってくる敵の数は日を追うごとに増えていく。島には空き家があり隠れる場所は十分にある。イメージとしてはメタルギア系のステルスアクションゲームに近い。メタルギアと違って舞台は、戦場でなく現代の日常。銃などの殺傷能力の高いものは、まず手に入らない。戦闘行為が許されない完全ステルスが要求される。こんな感じの日常から逃げるオープンワールドステルスサバイバルアクションゲームは、どうだろう?MGSVを作ったFOXエンジンで作れそうだ。
 ここまで読んで、ぼくがなんの事を言おうとしているのかは想像できただろう。不謹慎だとは思うのだが、今発生している「広島向島受刑者逃走事件」がゲームの題材として他に類を見ないほどに魅力的に見えてしまうのだ。
 向島の大きさは、約22km2だそうだ。これは、昨今のオープンワールドゲームなら十分に表現できる大きさである。また、周囲を海に接している島という立地も、ステージ外へ出られない理由を説得できる好条件である。畑もあるようなので、食事や空腹の概念を盛り込んだリアリティーのある設定も活かせそうだ。
 クリアの条件を何にするかが難しい。島外への脱出を条件にすると一目散に連絡橋へ向かうだけの競争ゲームにしかならない。つかまるまでの日数を競うだけだと、どんなに頑張っても最後はゲームオーバーで終わるという徒労感のあるデザインになってしまう。
 あとは、なんと言っても倫理的な問題が付きまとう。特に日本では厳しそうだ。
 じゃあ、設定をアメリカに置き換えてみよう。でも、そうすると銃が容易に出てきてGTAっぽくなってしまう。きっと最終的にはドンパチするだけのサバイバル感が希薄な大味のゲームに仕上がってしまうだろう。
 やはり、舞台は制限の多い日本がいい。
 ゲーム的な解釈を取り入れるのなら、島民が全員ゾンビというのがありがちな設定である。しかし、設定としては最悪である。ゾンビなら島民を叩きのめしてもよいように思えてしまうし、ゲームのステルス性が損なわれてしまう。何よりも、ゾンビ設定を導入したら「ゲーム性が〜」とか言う暇もないほどに大炎上してしまうことは必至だろう。
 こんな具合にちょっとでも設定にフィクションを盛り込んでしまうと、途端におもしろさが失われてしまう。それぐらいに今回の事件は、ゲーム向けの要素をはらんでいる。早々に事件が解決して、この題材がフィクションのネタとして手軽に扱える日が来ることを期待している。