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梅満開

by 唐草 [2017/03/04]



 花見というと一般的に桜を見ることを指す。いや、見るというのは間違った表現かもしれない。桜の側で酒を飲むことを花見と称しているというのが正しい。なんとも日本語的な婉曲表現だ。
 ぼくが散歩でよく行く公園は、地元じゃ有名な花見スポット。来月になれば、花見客でごったがいすることだろう。
 いつでも公園に行けるぼくからすると、わざわざ込んでいる時期に公園へ行くのは賢い選択とは言えない。純粋に花を見に行っても、目に付くのは酔っぱらいばかりだからだ。
 一般的な花見シーズンから比べるとあまりにも早いかもしれないが、今日は文字通りの花見を楽しんだ。ここは、きちんと観梅と言った方が風流に聞こえるだろうか?
 花がお互いを押し合うほど密になって咲く桜に比べると梅の花はずっと地味だ。満開でも花の数を数えられそうな程度しか咲かない。それは、逆に言えばひとつひとつの花をしっかりと見られるということでもある。ぼくは、桜の花見よりも梅の花見の方が好きだ。小さい頃から親の趣味に付き合わされていたせいもあるのかもしれない。でも、なによりゆったり花を楽しめるのがいい。
 公園の一角にある梅林と呼ぶには少し狭い一角を縫うように歩いて、様々な種類の梅を見ていく。紅梅有り、白梅有りで目を楽しませてくれる。紅梅のピンク寄りの赤と晴れた青空のコントラストが、毒々しく感じられないのは何でだろう?そんなことを考えながらブラブラしていた。
 無駄に高価そうなカメラを抱えた爺さんが熱心に梅を撮っていた。その動きを迷惑そうにヒヨドリが目で追っている。確かに梅の木の下で周りの様子を顧みずに黒い塊を振り回しているのは無粋に見えてしまう。でも、この光景をカメラに収めたくなる気持ちも分からなくもない。と言う訳で、ぼくもスマホで数枚写真を撮影。クソスマホのクソカメラなんで画像は画像はお察しかと思ったが、被写体の良さにカバーされた写真が撮れたので満足。