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ぼくの考えた最強掲示板

by 唐草 [2017/03/02]



 男だったら誰しもが「自分の考えた最強の○○」について妄想したことがあるに違いない。それはロマンなのか、はたまた狭い視野が作り出す幻想なのか?いずれにせよ、自分だったらこうするし、それがベストなはずだという根拠無き自信が頭の片隅にあることは否定できない。
 これを迂闊に露出させてしまうと、周囲からは厨二病と冷ややかな目線を向けられることになる。だから、おおっぴらに口に出すことは少ないかもしれない。でも、自分が考える最強の何かが綺麗サッパリ頭の中から消えることはない。
 恥ずかしながら、ぼくも最強の何かについて想いを巡らせたことは何度もある。
 その妄想としか言えない想像の産物の中でひとつだけ形にしたものがある。
 それが、『ぼくの考えた最強掲示板』である。
 その自称最強掲示板は、2ch風のスレッド掲示板だ。開発が始まったのは、ぼくが大学生だった頃。当時は、SNSなんて無かったので仲間内で連絡を取るのはメールが中心だった。でも、メールでは面倒なので、このサイトで使っていた簡易掲示板を設置したことがすべてのはじまりだった。
 「こんな機能が欲しい」という自分自身の考えと、一緒に使っている友人たちの意見を受けて掲示板は日に日に進化していった。
 「掲示板のタイトル画像を入れ替えたい」
 「古いタイトル画像も見たいんでランダム表示にしてほしい」
 「文字だけじゃなくて、画像も一緒に投稿したい」
 「絵文字が使いたい」
 「YouTubeのリンクを貼ったら、埋め込み再生して欲しい」
 「アマゾンのリンクを貼ったら、アフィコードを削除して欲しい」
 などなど、当時の掲示板としてはかなり尖った機能を持っていた。
 結局、役目がSNSに変わるまでの約5年間に渡って掲示板は進化を続けた。内部的にもテキストファイルで管理していたログがMySQLになるぐらいに進化していた。
 今となっては役目を終えた掲示板なのだが、掲示板のソースコードにはぼくのレベルアップの痕跡が幾重にも積もっている。実は、今でも掲示板用に書いた処理や関数を別の仕事で再利用していることがある。荒し対策を含めたテキスト投稿のすべてが詰まっている。これは、最強を求めた結果なのかもしれない。
 最強を夢想することだって、たまには役に立つ。夢想しないよりは、ずっといい。